単身赴任を理由に引越す場合、通常の引越し手続きとは別に行う作業が発生します。
立場や必要性によって増減しますので、ご自身がどれに当てはまるのかを確認してから動きましょう。
手続きとは離れますが、単身赴任の場合は勤務先が引越し業者を指定・代金の補償を行ってくれる事があるので、予め確認してから準備を始めると良いですね。
単身赴任が理由の引越しで必要な手続き
単身赴任による引越しで大きく関わる手続きは以下の2つです。
- 住民票の移動
- 世帯主変更届
「世帯主変更届」は世帯主が単身赴任を行う場合、住民票の移動をすることで別の人間が世帯主になる場合に必要となりますので世帯主でない場合や、住民票の移動自体行わない方には必要ありません。
上記で「住民票の移動自体行わない~」と書きましたが
実は住民票も引越しをする張本人の事情によっては手続きを行わないパターンがあるのです。
詳細は次で説明いたします。
※※ 海外へ単身赴任する場合 ※※
国内の単身赴任時と多くの違いがあります。詳細は以下のページをご参考ください。
【参考】海外へ単身赴任する時の手続き方法一覧
住民票の移動は必要?
住民票の移動は「していない方」がとても多い現状となっております。
理由としては、移動したメリットがあまり多くない上に時にはデメリットの方が多くなるからです。
単身赴任を行う張本人にとって何が当てはまるか1つずつ見ていきましょう。
住民票の移動が必要でないパターン
原則として一時的であっても住民票の手続きは必要とされていますが
以下に当てはまる場合は「本拠は現住所」と見なされ、手続きをしなくても問題無いとのことです。
- 単身赴任期間が1年以内
- 単身赴任先が仮住まいの状態
平日は単身赴任先にいて土日は戻ってくる、仕事の都合で寝起きに使っているだけの場合はこれに当てはまります
単身赴任の期限や生活スタイルが決まっている方は上記に当てはまるかを確認してみましょう。
住民票の移動をさせることによるデメリット
住民票の手続きをしない方、やらない方の理由で多いのは以下の2点です。
- 引越し先の住民税が高いと現状より高い税金を払うから
住民税は住んでいる地域で変わるので引越し先によっては若干割高の税金を払う事になるのです。 - そもそも手続きが面倒だから
これらを踏まえると「住民票を移す必要は無いのでは…」と思う反面
「住民票を移動させなければ本当に良いのか?」という疑問が芽生えるかと思います。
次に、住民票を移動させない場合のデメリットについてご紹介します。
住民票を移動させないデメリット
住民票を移動させない場合に起こるデメリットは以下の通りです。
直接生活に支障が出る物はありませんが、選挙・行政サービスに関心が高い方は移動をさせた方が良さそうですね。
- 選挙権が3ヶ月間喪失
- 住宅ローンの減税が停止
世帯主が戻ってくると多く取られた分は還付されるので
一時的に多くお金を払う期間がある程度に考えて貰えれば大丈夫です! - 引越し先の行政サービス(図書館利用・無料で行える健康診断など)が利用出来ない
勤務先によっては、住民票を移動させた社員に対し「単身赴任手当」が付く所もあり、手続きを行わないと手当が貰えなくなってしまうので、ご注意。
(会社から住民票の手続きをするよう指示があった場合は必ず手続きしてくださいね)
住民用手続きを行うメリット・デメリットを見比べると
「一概に住民票の手続きは必要・不必要と言えない」のが現状です。
何を優先させるかを考えて手続きを行うようにしましょう。
住民票の手続き方法
住民票の手続きを行うには「転入届」と「転出届」が必要です。
この手続きは委任状を作成し、代理人に頼むことも可能ですので、お仕事などでご都合が取れない場合は委任状を作成して頼んでしまいましょう。
- 転出届
現住所最寄りの役所にて手続き。
[期間]
転居14日前~引越し日
[必要な物]
身分証明書・印鑑・代理人の場合は委任状 - 転入届
引越し先住所最寄りの役所
[期間]
引越し後14日以内に行う
[必要な物]
身分証明書・印鑑・転出届手続き時に取得した「転出証明書」・代理人の場合は委任状
児童手当など世帯主が受給者になっているものがある場合は忘れずに。
(住民票の手続き時、その旨を話すとやり方や手続き方法を区役所側が教えてくれますので一緒にやる感覚でやってしまいましょう)
世帯主変更届とは?
世帯主が単身赴任をする場合に必要となる手続きです。
世帯主が住民票の移動を行った際は合わせて手続きをしてください。
【変更期限】
転居14日以内に世帯主または同一世帯の人間・委任された人間が行います。
(住民票の手続きとセットでやってしまいましょう)
【手続き方法】
役所にある「住民異動届」に必要事項を記述し提出をすれば完了です。
(届出を行う人間の身分証明書・印鑑・委任された場合は委任状が必要です)
基本的に、世帯主の変更先は住民票原本の中に載っている人間へのみとなります。
また、世帯主以外に世帯内の人間が1人だけ場合は自動的に世帯主が変わるので「世帯主変更届」を出す必要はありません。
世帯主以外の人間が単身赴任する場合
世帯主以外の単身赴任…というケースは年々減っていますが、無くは無い状態です。
まず、必要であれば「住民票の移動」をさせます。
仮に住民票の移動を行っていても、世帯主でない方なので「世帯主変更届」は必要ありません。
児童手当のような手当関係の受取人になっている場合は、受取人の変更をお忘れなく。
次に定期的に郵送物が届く・それなりの数を受け取る場合は、郵便局にて転送届を出しておきましょう。
(郵送物は差出人別で転送設定ができます)
「世帯主以外の単身赴任」よりも更に希なケースですが、世帯主以外の単身赴任者が小さいお子様を連れて行く場合は扶養関係や税金関係に影響が出るので、区役所に相談に行くことを推奨します。